2010 年 3 月 1 日

ぴかまく公論 挑戦しないとその先にあるものは得られない





挑戦しないとその先にあるものは得られない



オーエム産業㈱ 難波圭太郎

 

今回は少し前になりますが、正月休暇を過ごしながら観たテレビから、三つの話を紹介します。

 

一つ目は『クールジャパン』な“鍋”です。京都にある三百年の歴史があるスッポン料理屋で使われている土鍋のお話です。土鍋がよく割れるということで、スッポン料理屋のご主人がその道では有名な滋賀県の陶芸家に土鍋製作をお願いします。土鍋の要件は2千℃の熱に耐えられること。依頼を受けてから5年、やっと2千℃に耐えられる土鍋ができあがり、意気揚々と届けたら、なんとスッポン鍋の味が出ない・・・。試行錯誤の末、10年後に完成するのですが、大切なのは、まず土を寝かす(5年以上寝かすと、微生物の影響などで土が均一化してくるなど変化が起こる)こと。そして何より驚きは、できたばかりの鍋は、数分もすると鍋に張った水がしみ出てしまう! どうするのかなあと思って釘付で観ていたら、スッポン料理屋のご主人はこの鍋に醤油などを味付けをした水を張って2ヵ月も火を通し、鍋に味をしみこませてお客様にお出しできる鍋に仕上げていくのです! ものづくりの奥深さを感じました。また番組の本題としては、欧米にない鍋文化(ひとつの鍋をみんなで楽しむ)はコミュニケーションを深めるにはもってこいの日本の大切な文化だとのこと。

 

二つ目は『7サミット 極限への挑戦』です。これは、自らカメラを撮影しながら山に登ることに挑戦をしている登山家の栗城(クリキ)さんのお話です。現在27歳の彼は、8年前にニートになって“生きる意味”に悩み、自ら“ニートのアルピニスト”と称し、日本人で初めて「単独・無酸素」で地球7大陸の各頂上(氷柱や大岩壁などそれぞれ異なる頂です)の登頂に挑戦している登山家です。彼は5番目まではどうやらある程度スムーズに登頂したようですが、6番目に選んだオーストラリア大陸の頂上であるインドネシアにある山の大岩壁を難しいルートで登頂しようとするのですが、雨などもあり下山することになります。あらためて、本人にとっては不本意ながらもロープなどがあらかじめ張ってある登りやすいノーマルルートから攻めることにします。前半は自身のビデオでも「楽チン」とコメントしていたのですが、後半、思いのほか体力を消耗し、やっとの思いで登頂したと同時に泣いてしまいます。

私はテレビを観ながら、それまでの登山は自分はここにいるぞと証明するためのもの、もしくは山を征服する感覚であったように感じていましたが、まわりに生かされている、人とのつながりが大事だということに気がつき、この時以降、彼自身が自分から変わったように感じました。

そして最後にエベレスト<チョモランマ>に挑戦します。チョモランマ級の山を登り、訓練と経験を重ねた上での挑戦でした。ベースキャンプから5つのキャンプを経由する登山ルート。ファーストアタックでは2ndキャンプまで行けずにベースキャンプにもどることになります。まだ余裕がありました。セカンドアタックで2ndキャンプまで到着。ここで驚いたのは、無酸素登山の場合、キャンプで寝ると酸素が薄く逆に体力を消耗するので、夜は寝ずに深い呼吸を繰り返すそうです(これも体力は相当失うはず)。3rdキャンプまではわずか1km弱の行程。でも足が前に出ない。あと180mのところでベースキャンプとのやりとりが起こります。クリキさん「足が前に進まない、ここでテントを張れますか?」 ベースキャンプ「3rdキャンプ以外安全の確保ができません」 ベースキャンプ「今のクリキさんのペースでは、日没までに3rdキャンプへの到着は難しいです。」 クリキさん「もう目の前ですよ。本当に180mもあるんですか? 到着できそうにありませんか?」 ベースキャンプから、一呼吸、いや二呼吸ほどおいてから「位置データや足取りに間違いはありません。日没までの到着は難しいです。引き返す決断をするなら今しかありません」 クリキさんは泣きながら「了解しました。あきらめて引き返します」命も時間も感情も極限ギリギリのやりとりと決断だった。番組はここで終わってしまいます。

 

最後は「オヤジパワーでメダルを目指せ!『リュージュ 日本の挑戦』」です。これは宣伝を見る限り、東大工学部、宇宙航空研究開発機構、中小企業町工場が力を合わせて、日本の第一人者(女性)がバンクーバー五輪で使用するリュージュを開発するお話です。日本の頭脳とカーボングラファイトなど最先端の素材技術と中小企業の職人技を合わせたらすごいソリができましたという話かなと思っていました。オリンピックの選考会も兼ねた12月の全日本選手権、彼女が選んだソリは以前に使用していたイタリア製のソリでした。結果、7連覇を達成・・・。これだけの日本の英知を結集してもすばらしいものができないという現実、そして選手の繊細さと道具を変えることやその人の滑りまで含めてピッタリのものをつくる難しさ、ものづくりの怖さを感じました。

 

土鍋は完成させることができましたが、あとの二つは現在進行形で挑戦中です。クリキさんはきっとトレーニングを続けていらっしゃるでしょうし、ソリはなんとかバンクーバー五輪で使えるものができないかと本番まで必死に開発を続けるとのこと。結果だけ言えば、成功1つと失敗2つですが、言えるのは、挑戦をしないことには、成功も失敗もその先にあるものも得られないということ!! 失敗を乗り越え成功するまであきらめずに挑戦を続けることが大切だとあらためて感じました。


カテゴリー: ぴか☆まく公論 — admin @ 4:14 PM

2010 年 3 月 21 日

第3回 ぴかまくモール研究会 開催

平成21年度 第3回ぴかまくモール研究会を行いました。

 中国地域ニュービジネス協議会会議室にて第2回に引き続き検討を進めている開発テーマについて具体的なディスカッションを行いました。
『自然環境に調和した最新表面技術』ではメンバー企業の表面処理技術による防錆実験が行われ、ご指導頂いている先生による実験結果が報告されました。またゲストに2社の企業をお招きし、海洋微生物や海洋構造物に関する対策技術についてディスカッションを行いました。

カテゴリー: ぴか☆まく活動 — admin @ 8:57 PM

ぴかまく公論 DNAチップの表面処理





DNAチップの表面処理について

株式会社日本パーカーライジング広島工場

 

当社では、DNAチップ用基板の販売とそれを使用した遺伝子診断用DNAチップの開発を行っています。DNAチップとは、細胞などの遺伝子発現量を測定するため、多数のDNA断片をガラス、シリコン等の基板に高密度に配列した分析器機です。これに、検体のDNAを反応させると、固定したDNAと相補的なDNAのみが結合、それを蛍光や電流で検出し、検体にどんな遺伝子があるのかを調べます。

 

 ガラスやシリコンは、そのままではDNAを固定することができませんので、それらの基板にはDNAが固定できるような表面処理が行われています。DNAチップは、DNAと基板との結合状態により、静電結合タイプと共有結合タイプとに分けられます。静電結合タイプの基板は、シランカップリング処理や樹脂コーティングなどにより表面がアミノ基になるような処理を施します。基板のアミノ基は陽イオン、DNAは陰イオンであるため、基板とDNAが静電的に固定化します。共有結合タイプの基板は、樹脂コーティングや化学修飾等の方法で基板表面を活性化エステルになるようにします。基板の活性化エステルとDNA分子中のアミノ基が反応し、基板とDNAが共有結合で固定化します。結合の強さは、静電結合より共有結合のほうが強いため、共有結合タイプのチップのほうが、基板からDNAが剥離しにくいです。

 

 当社が販売している基板は共有結合タイプで、ガラスやシリコンにDLCをコーティングしDLCの炭素に活性化エステルを化学修飾させたものを使用しています(下図参照)。特長としては、樹脂コーティングのものと比較して活性化エステルの密度が高いのでDNAが高密度に固定できるので、感度が良いことや、DLCの密着性が高いことから、DNAの剥離がおこりにくいという特長があります。


当社では、この基板を使って、診断用のDNAチップの開発も進めています。

カテゴリー: ぴか☆まく公論 — admin @ 9:05 PM