ぴかまく公論 方針を打ち出し、策をめぐらせる
社団法人 中国地域ニュービジネス協議会
ぴかまくモール事務局
コーディネータ 桑原 良弘
今回のテーマはあたりまえだ、といわれればそれまでですが、事例の紹介により読者の参考になればよいかと存じます。
私は社団法人中国地域ニュービジネス協議会などでアドバイスやコーディネート業務を進める中で、さまざまな経営者の話を聞く機会があります。多くは中堅製造業の経営者とお会いするのですが、どの経営者に対してもポイントとして捉えているのが事業の「方針」。その企業の事業領域はどこで、主力製品はどんなもので、どのようにトップシェアをとろうとしているのか。トップになるためにどう考えているのか。
3人の経営者が言われた共通のキーワードは「足で稼ぐ」こと。地道な努力の積み上げが重要であるということでした。
装置メーカの社長は当初ぎりぎりの経営をしていたとき、なにが売れない原因なのか、どうすればよいのか。そこでまずは全国のターゲットとなる顧客を回っ たそうです。そして見えたのが売れない原因と売れるヒント。自社装置の使いにくさや不具合を目の当たりにすると共に、顧客が必要としている要望を聞くこと ができたのです。このヒントを製品にフィードバックすることで、今では70%のシェアを誇るまでになったのです。
またスポーツ用品メーカの社長は、自社製品のブランドを浸透させなくては製品は売れないことがわかりました。そこで、全国のスポーツ大会があるところ、 学校、体育館をくまなく回り、まずは社員と共に会社名、ブランドを覚えてもらうためにさまざまな手伝いをして汗をかいたそうです。スポーツ用品は買う人が 決まっているので、選んでもらわなくては売れない。この地道な努力を続けたことでシェア75%を維持するまでになったのです。
塗装業の社長は、塗装業の地位を向上させたい、下請けから脱却を図りたいと考えました。そのためにはリスクを負っても元請けになることを目指し、更に顧客を求めて海外にまで展開を図っていったそうです。
仕事や人生の中で「夢」や「将来像」をイメージして「目的」をたて、その「目的」を達成するための「手段」に思い巡らせることが肝要であることは明らか です。ここで、3人の社長の事例から考えたのは、夢や将来像を明確な方針(業界のトップになること)として打ち出し、それに向けて策(どうやって売れるよ うにするか)をめぐらせ、具体的で正確な情報を集める(足で稼ぐ)手段を取っていることです。
企業の成功は結局のところ、努力を積み上げが事業を成功させる近道といえます。
まだまだ経営環境や市場、そして政治が混迷している時代。しかし、すべての業態が悪いということではなく、的確に市場を捉えた企業は持ちこたえており、むしろ伸びているところもある。それは顧客を捉えて離さない地道な手段でコツコツと信頼と実績を積み上げていることにほかならないのでしょう。
基本に立ち返って足元を固め、足跡を振り返ってみるのもよいのでは。
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