ぴかまく公論 オープン・イノベーションの時代

2009 年 3 月 17 日

社団法人 中国地域ニュービジネス協議会

 ぴかまくモール事務局

コーディネータ 桑原 良弘

●オープン・イノベーションの時代

 オープン・イノベーション(英:Open Innovation)とは、カリフォルニア大学バークレー校で教鞭を取るヘンリー・チェスブロー教授によって提唱された用語である。

従来の閉鎖的なイノベーション(クローズド・イノベーション)は、企業内の知識の使用を中心として、ほとんど社外の知識を利用しないプロセスであるといえる。オープン・イノベーションはイノベーションの取り組みに際して、積極的に社外に働きかけていくものである。

企業が新事業新商品の展開に際して、自社内の技術開発で独自商品を自社の持つチャネルで販売し、業績を伸ばせるならばよい。自社の知的財産戦略を駆使し、他社に対して高い参入障壁を作れるならば自社の範囲で市場を確保することができるといえる。

 しかしながら、今や情報化が進むだけでなくグローバル化や多様な顧客ニーズに早い対応が求められる反面、優秀な人材の確保や高機能な機械装置を設備するのが容易ではないのが現状である。産学連携や産産連携は政策として公的なコーディネータの働きなどもあり、以前より多く取り組まれるようになった。が、ビジネスとしての展開に至るには多くの課題を残している。

そこで注目すべきキーワードが「オープン・イノベーション」。

オープン・イノベーションに取り組んでいる企業には、米国 プロクター&ギャンブル(P&G)IBMがあげられる。両社ともに多くの研究者を抱え、世界にチャネルを持つ大企業ではあるものの、次代のイノベーションには自社の開発だけではカバーできる範囲は開発規模も予算も限られたものとなる。これは中小企業であればなおさらである。そこで、両社は所有する特許などの技術を開放し、他社との連携を容易して市場を拡大させたり、積極的に社外の知識を取り込み、自社のチャネルに新製品としてタイムリーに投入し投資コストを抑えながら早く収益をあげるといったビジネスとしての成果をあげるに至っている。

私が考えるオープン・イノベーションの考え方のポイントは、他社との連携により、自社の持つチャネルだけでなく他社のチャネルに活路を広げられることにある。また、異業種・異分野における自社にとっては新しいプロセス、新しい技術を融合させネットワークを広げることにより、今までにない製品や事業を2倍にも3倍にもできる可能性が期待できる。

このような連携を進めるためには重要なツールが必要となる。

  それは知的財産権。知財を軸としてビジネスの主導権を明確にし、技術の範囲と権利をお互いが尊重し、市場を確立することがビジネスをスムーズに成功させるものである。

  技術開発・製品開発の促進はもとより、ビジネスとしての発展を見込む融合がオープン・イノベーションであり、企業連携をより事業として考える有力な概念である。

 

 

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@ 9:47 AM